メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態(内臓脂肪症候群)のことです。
糖尿病などの生活習慣病は、それぞれの病気が別々に進行するのではなく、おなかのまわりの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわるものであることがわかってきました。内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなってしまうのです。しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。
メタボリックシンドロームの予防・改善には
1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後にクスリです(厚生労働省ホームページより)
メタボリックシンドロームを予防・改善するためには、生活習慣を改善して、内臓脂肪を減らすこと。運動習慣をもち、食生活を改善し、禁煙を始めましょう。すでに治療が必要な方は、医師の指導により、薬が必要となることもあります。
内臓脂肪は皮下脂肪と比べて、たまりやすく減りやすいという特徴があります。メタボリックシンドロームのベースとなっている内臓脂肪は、ためる原因となっている食べ過ぎや運動不足などの不健康な生活習慣を改善することで減らせます。今日から内臓脂肪をためない生活習慣を心掛けましょう。
運動療法
筋肉が落ちると、基礎代謝が低下して太りやすくなります。
激しい運動よりも、軽い運動を繰り返し行うことが有効です。
ウォーキングなど、適度な運動を心がけましょう。
※個人の健康状態に合わせて適切に行う必要があります。かかりつけ医にご相談ください。
食事療法
日本人の食生活は、高塩分低脂肪から低塩分高脂肪へと欧米化が進んでいます。塩分摂取量の減少から高血圧や、胃粘膜障害が少なくなり、一方、高脂肪により動脈硬化、脂肪肝、糖尿病、逆流性食道炎、癌などが増えており、日本人の疾患構造も欧米化しています。
食べ過ぎや糖分,塩分,脂肪分の摂り過ぎに注意して、1日3食規則正しく、栄養バランスの良い食事を心がけて下さい。医食同源、健康は食事から、食生活を見直して疾病予防を実践しましょう。
禁煙
たばこは多くの有害物質を含み、健康にさまざまな悪影響を及ぼします。喫煙は、がんにかかりやすくするだけでなく、動脈硬化を進行させ、脳卒中や虚血性心疾患のリスクも高めます。生活習慣病の予防に、禁煙を実行しましょう。禁煙には、本人の努力だけでなく、まわりの人のサポートも大切です。
※上記の生活習慣改善を一定期間行っても改善されない場合は、薬による治療(薬物療法)も必要になります。